ついにその瞬間がやってきました!新生TEAM UPGARAGEとなり、中山選手と新たに加わった小林選手の強力コンビで迎えた2018シーズン。その開幕戦でいきなりの優勝!チャンピオンを狙うのに、これ以上はない好スタートで発進です。
昨年まで3年間にわたったレーシングプロジェクトバンドウとの提携が終了し、チームアップガレージとして単独で参戦するように体制が変わった。4年前のスタート時に「3年間でこのチームが単独でやっていけるようにするのが僕の仕事」と語っていたのは坂東マサ総監督(当時)だが、その教えに見事に報いた開幕戦の初勝利だった。
今年から加入したご存知小林崇志選手と中山友貴選手の強力なコンビネーション。またマシンのアップデートも常にも増して入念に行われて、準備は万端に整っていたのだ。
そんな中迎えた開幕戦の岡山300キロレース。予選Q1は志願の中山選手が走り1’25.926で6位に。Q2は小林選手の担当だが「テストで2回しか走れなかったけど、良い感触があったので、予選でもフロントロー、セカンドローくらいは狙えるんじゃないかな」と予想していた。だがQ2が始まる直前に雨が降り出し、18号車はウエットタイヤとのマッチングが十分ではなく、まさかの9位に終わる。
日曜日の決勝も中山選手がスタートドライバーを志願。「マシンもコースもよく分かっているので、タイヤを温存して前半を走ってきます」との言葉通り、バトルをする上位グループにつかず離れずで28周を走りピットイン。
ドライバー交代と給油を済ませてコースインすると、実質2位のポジションにアップしたのだ。この時点で前にいたライバルたちは徐々にピットインで消えてゆき、46周目にはトップの25号車に続く2位で、いよいよ一騎打ち状態に。同じMC86で同じタイヤの強力なライバルが残っていた。
この後しばらく25号車の後ろでチャンスを伺っていたが、56周目に一瞬のスキをついてオーバーテイクに成功。「レース前半に25号車は前の方で結構バトルしているのを見てましたから、おそらくタイヤを傷めているだろうと。18号車は中山選手がコントロールしながら走っているのを知ってたので、そこの違いが差に出た」(小林選手)。
この後7号車の追い上げなどもあったが、タイヤにまだ余力があり最後にプッシュして逃げ切り1位でチェッカーフラッグを受けた。
新体制の初戦を最高の結果でスタートしたTEAM UPGARAGE。中山選手と小林選手の二人のドライバー、全精力を注いでマシンを仕上げてきたRS中春の皆さん、チーフエンジニアなどなどチーム一丸となっての努力が報われた開幕戦だった。昨年は開幕戦の岡山で優勝したチームが、300も500も年間チャンピオンを獲得している。その良き前例に倣って18号車もチャンピオンを現実的な目標に置いたのだ。
石田代表と、また去年まで3年間は坂東マサさんとも一緒にチームを作ってきた。今年からSRSで同期だった小林選手が加入してくれて心強いなと思いました。岡山は予選の結果から、正直優勝までは考えていなかったけど、タイヤ無交換で行くために僕に任された仕事が旨く行った。
昨年末に移籍が決まったのですが、僕を呼んでもらえた意味は勝つことを期待されてのことで、結果を出さないといけないなと。今回はQ2で9位になりどうしようかと思っていたけど、タイヤ無交換で行くって決まり、ドンピシャでハマってくれた。7号車に追い上げられた時はちょっと焦ったけど、良いマシンを作ってもらえたしタイヤも良かったのでプッシュして逃げ切れた。
今シーズンは手ごたえを感じてはいたけど、岡山は予選が9位だったので表彰台に乗れるくらいかなと。で、浮上するために多少のリスクを取ってタイヤ無交換作戦を決めたけど、ドライバー二人の腕で最高の結果になった。タイヤを温存した中山君の走りと、絶妙のタイミングで仕掛けてトップになった小林君の走り。素晴らしいね。こうなるとチャンピオンも狙いたいから、取りこぼさずにしっかりと戦っていきますよ。