UP GARAGE MOTOR SPORTS REPORT SUPER GT 2016シーズン最終戦

もてぎでは変則で土日に2レース
18号車は第3戦が12位、第8戦は9位

4月に始まった2016年のSUPER GT選手権は、11月のもてぎ第8戦をもって今季が終了した。今年のもてぎでは、熊本地震の影響で中止になった第3戦オートポリスの代替レースが12日(土曜日)に、本来の第8戦が13日(日曜日)に行われた。

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第3戦の決勝で、ひたすら追い上げる中山選手。

土日で2レースの超変則スケジュールのため、午前中に予選(Q1のみ)、午後に決勝というタイトでハードなレースだった。

その土曜日の予選は、コース上に前日の雨が残り気温も低く条件が厳しい。一発勝負の予選に向け中山選手が出て行った。が、本来タイヤが温まってペースが上がるはずの3周目になっても、一向に動きがない。なんとミッションにトラブルが出てシフトできなくなってしまったのだ。結局、まともに走れずに予選は28位。これでスタート順が確定した。

午後の決勝は晴天でスタート。ドライバーは山田選手。マシンはメカニックが必死の作業で直したので、スタートは問題なし。28位からプッシュし続け19周目に13番手でピットイン。タイヤ交換、給油で中山選手と交替。コースに戻ると25番手だったが、ここから再び追い上げが始まり44周目には12番手まで上昇。この後は順位に変動はなくゴール。二人で16台抜き、12位という結果に終わった。

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午前の予選でトラブルの出たミッションを午後の決勝までに修理。

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グリッドガールは「みやびん」でした。

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ピットウォークでは相変わらずの人気。

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第8戦のスタート直後、一斉にコーナーになだれ込む。

最終戦は、これまでのウエイトハンデがなくなり、開幕戦同様に身軽なマシンで最期の戦いになる。チャンピオンシップもかかるだけに、白熱した戦いになるのだが、その中に割り込めるか18号車!

午前の予選は山田選手が走った。タイヤを温めてアタックするとコースレコードの1’47.381を出し暫定3位!が、この日はライバルも速く、GT3マシンはパワーにモノを言わせ46秒台がぞろぞろ。最終的に9位になった。

決勝は中山選手でスタート。1周目からバトルを始め徐々に順位をアップし、5周目には6番手に。中盤で各車のピットインが始まると、一時は暫定3位になり、24周目にピットイン。

タイヤ無交換で山田選手に交替しコースに復帰して8位。ピットイン終了チームではトップに出たのだ。しかし、ここからミッショントラブルが出て順位を落とし、中山選手のアドバイスで何とか解決したら、今度はタイヤにバイブレーションが…。ということで9位でゴールしたのだった。

「タイヤ無交換作戦で暫定トップに立ったけど、ペースを維持できずに、そのアドバンテージをラップタイムで全部吐き出してしまった。」(チーフエンジニア)終盤にちょっとしたトラブルが出たこともあり、目標には届かなかった最終戦となった。

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グリッドガールは「ユリエッティ」でした。

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タイヤ無交換でドライバーのみ交替。

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2日目のピットウォークでは、コース上にレースクイーンが並ぶ。

1年間8レースを戦っての結果は別表のとおりだ。昨年はマシントラブルが多く比較にはならないが、それでも今季はリタイヤするほどのマシントラブルはなく、完走したレースが多かった。

ハイライトは中山選手でポールポジションを獲得した鈴鹿1000km。本当に表彰台は間違いないと思えたのだった。

それ以外にも、度々表彰台に立てると思えたレースがあり、あと1歩のところでアクシデントなどにより逃してしまったが、レースができてきた実感があるシーズンだった。

ここまで応援していただいたファンの皆さんにお礼を申し上げるとともに、来シーズンもまた熱い応援をお願いいたします。


レース Rd.1 Rd.2 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7 Rd.3 Rd.8
サーキット 岡山国際サーキット 富士スピードウェイ スポーツランドSUGO 富士スピードウェイ 鈴鹿サーキット タイ ツインリンクもてぎ ツインリンクもてぎ
距離 300km 500km 300km 300km 1000km 300km 250km 250km
順位 15位 4位 8位 10位 4位 22位 12位 9位
ドライバーポイント(*1) 0 8 3 1 11(*2) 0 0 2
累計ポイント 0 8 11 12 23 23 23 25

*1=ドライバーポイントは「順位ポイント」+「PPポイント」。
*2=鈴鹿1000kmは、レース距離が700km以上なので4位=10pt。またPPの1ptが加算された。

1位から1周遅れ以内=3pt、1位から2周遅れ以上で完走=1pt(GT300の場合)

レース Rd.1 Rd.2 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7 Rd.3 Rd.8
完走ポイント(*) 3 3 3 3 3 1 3 3
順位ポイント 0 8 3 1 10 0 0 2
累計ポイント 3 14 20 24 37 38 41 46

* 完走ポイント:1位から1周遅れ以内=3pt、1位から2周遅れ以上で完走=1pt/GT300の場合

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今日の第8戦は、小さいけどトラブルが出たから、完走してポイントが取れて良かったと思うべきかな。去年よりは戦闘力が増し、進歩した。まあ去年はひどすぎたから比べても意味はないけど。マシントラブルが減った分だけ、作戦を組み立てられるようになったからね。

今年はテストや、スタッフなどチーム力を強化した成果が出てきたと思う。ドライバーは中山・山田コンビで固定できたことが大きいね。1年間、安定して同じメンツで戦えたことが良かった。

(石田誠チーム代表兼監督談)


2016シーズンのSUPER GTのドライバーズチャンピオンシップは、上記2チームのペアが獲得しました。皆さんおめでとうございます。

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GT500クラスのH.コバライネン選手(左)、平手晃平選手(右)

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GT300クラスの土屋武士選手(左)、松井孝允選手(右)

今年からD1のEAST及びWESTに参戦している牛久選手。WESTはすでに終了しているので、この日光サーキットがシーズン最後のレースになる。

まずは単走決勝から。1本目は「振り出しはOKだったけど、2コーナーでインクリップにつけず」悔いの残る走りに。結果は96.20点とボーダーラインを越えられなかった。2本目も2コーナーでミスが出て95.50点に終わり、決勝進出はならなかった。総合順位では52台中36位で最終戦が終わった。

牛久選手の今シーズンは、年間ランキングWEST=27位、EAST=24位で閉幕した。

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単走で攻めていく牛久選手とJZX90。