アップガレージが4輪だけじゃないことは知っているよね。アップガレージには「ライダース」というバイク乗りの強い味方となる専門店がある。そんな専門店に通うオーナー達も紹介しようというのがこのコーナーなのだ。
入手できた2016年式モデルのスペック
大排気量のV型ツインエンジン、その独特の乗り味で世界中にファンを持つハーレーダビットソン。幾度もピンチにみまわれたがそのたびに救いの手が。1980年代半ば以降に日本メーカーの債務保証などで息を継ぎ、バイク自体もレトロな持ち味を生かす方向に進み、その後は次第に業績も回復した。FLSTFファットボーイは他のハーレーのモデルは履いていないディッシュホイールが特徴。
圏央厚木I.C.からほど近い、アップガレージ圏央厚木インター店でお会いした森屋さんはハーレーダビットソンのオーナー。このFLSTFファットボーイがお気に入りで、2008年式を2021年9月に購入されました。これまでもビッグバイクに乗り継いできましたが、割と1台のバイクに長く乗ってきたとのこと。
森屋さんがバイクに興味を持ったのは、まだ小さな子供のころ。テレビの番組で「バイクのレースを見て、行きたいなと言ったら親が連れて行ってくれて。それからポケバイに乗るようになって、レースには出なかったけど、コースには走りに連れて行ってもらったんです」と、理解のあるご家庭で育ちました。なんでも「父親は大型の免許を持っていて、昔は乗っていた」そうですから、それで理解があったのですね。
16歳になってスクーターに乗りたいと言ったときには「筆記だけでとれる免許じゃなくて、ちゃんと交通ルールを学んで乗るべきだ」という教育方針で(当時の)中型免許を取得。結果、XJR400に乗ることになりました。「だって中免を取ったら、50じゃなくて大きいのに乗りたくなるじゃないですか(笑)」。理解のありすぎる、うらやましい御父上です。
その後、一時的に車に関心が移って、当時流行ったアコードワゴンを買い、いじり倒すほどにお金をかけました。「プシュ、プシュって上下できるようにして、乗るよりいじるタイプ(笑)」。でもすぐにまたバイクに戻りました。大人になったら大型と思っていたので、大型の免許を取りヤマハのYZF-R1を買ってしばらく乗り、3年後には(K)XJR1300になった後に結婚、子育てで一時中断の時期が。
ブランクは5年くらいあったけど、そろそろいいかと思って奥さんにバイクに乗りたいと話したそうです。すると「『バカじゃないの』の一言(笑)で終わり」。でもしつこく言い続けると「そこまで言うなら許すかって感じになったんです。そうしたらこちらも動きますよね(笑)、ネットでファットボーイを探したらあるサイトに出てたんです。で、千葉まで見に行って、これだ!」というわけで私のもとへ。「このディッシュホイールが好きで、買ったらいろいろ自分で作りこもうと思っていたけど、ドンピシャのバイクがあって」、ラッキー!「前オーナーがいじってたし、買ってから私もいじったし、その結果がこれ」。
ツーリングはまだ静岡あたりまでしか行っていないらしい。「バイクも人も慣らし中だから(笑)」というわけで、ご本人が慣らし中という。また雨の日は乗らない(乗れない)のは「前のフェンダーが付いてないから、雨上がりでも水たまりを走るとタイヤで巻き上げて。自分だけ雨降り状態(笑)」という事情があるのです。改造してるだけに車検は気にしなければなりませんが、奥さんに話を振っても「フーン」だけ。でもある意味「ほっといてくれたほうが僕としては楽なんです(笑)。なまじ興味を持たれて、車検いくらかかるの、とかなってくると、ちょっとね(笑)」とおっしゃいますが、この話、うらやましがる人も多いのでは…。
ハーレーの持ち味である3拍子のエンジンがいいなと思い、エボモデルにしようかと思ったことも。でもディッシュホイールの魅力にひかれてファットボーイを購入。ハーレーらしい悩みです。
神奈川県厚木市中依知333-1
046-245-1182