SUPER GTの基礎知識

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レースはマシンを作り整備するメカニックと、それを走らせるドライバーで成り立つので、それぞれにポイントが与えられる。

前号でもレースの順位と得点について簡単にご紹介したが、今回は18号車を例に今年の順位と得点、さらに得点によってウエイトハンディがどのように推移したのかを見てみよう。

表1にまとめたが、今年は開幕戦の岡山こそ15位とポイント圏外だったが、それ以降は確実にポイントを得てきた。結果として第7戦のタイラウンド終了時点では、ドライバーは23ポイントでランキング10位、チームは38ポイントで9位につけている。

基本的なポイントの仕組みはドライバーもチームも同じだ。ただ、唯一異なるのはチームには完走した時にもポイントが与えられることだ。表2のようにトップとの周回数の差で3ポイントまたは1ポイントが加えられる。

これにドライバー同様に順位によるポイントがあるので、チームのほうが獲得ポイントは多くなる。その結果が先の順位の違いになってに表れているわけだ。

速いクルマがずっと速い状態ではレースにならないので、ドライバーが獲得したポイントに応じてウエイトを積むハンディキャップの制度がある。前戦までの合計ポイント1Ptあたり2㎏の重りを積むルールなのだ。要は重くして速さを削ごうという考えに基づいたルールだ。

第7戦のタイでは、18号車のドライバー二人は、鈴鹿までのレースで23ポイントを獲得していたので 23pt×2㎏=46㎏ の重りを積んで走った。ちなみにタイのレースで一番ハンディを積んでいたのは31号車のTOYOTA PRIUS apr GTで76㎏も積んでいたのだ。

今年でいえば11月12日・13日にもてぎで開催される第3戦(オートポリスの代替のため第3戦になる)と第8戦で、ウエイトハンディが変わるのだ。

第3戦では半分の23㎏に、最終戦ではウエイトハンディはゼロに。つまりハンディなしで開幕戦の状態に戻って戦うことに。チャンピオン争いが終盤のタイミングでハンディなしの「よーいドン」だから、熱くなりますよね。これは一層チャンピオン争いを面白くするための仕掛けなんです。18号車も土曜日のレースは23㎏、日曜日のレースはハンディなしで走るので、思う存分暴れますよ!


レース Rd.1 Rd.2 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7 Rd.3 Rd.8
サーキット 岡山国際サーキット 富士スピードウェイ スポーツランドSUGO 富士スピードウェイ 鈴鹿サーキット タイ ツインリンクもてぎ ツインリンクもてぎ
距離 300km 500km 300km 300km 1000km 300km 250km 250km
順位 15位 4位 8位 10位 4位 22位
ドライバーポイント(*1) 0 8 3 1 11(*2) 0
累計ポイント 0 8 11 12 23 23
ウエイトハンディ - 0 16㎏ 22㎏ 24㎏ 46㎏ 23㎏ 0kg

*1=ドライバーポイントは「順位ポイント」+「PPポイント」。
*2=鈴鹿1000kmは、レース距離が700km以上なので4位=10pt。またPPの1ptが加算された。

1位から1周遅れ以内=3pt、1位から2周遅れ以上で完走=1pt(GT300の場合)

レース Rd.1 Rd.2 Rd.4 Rd.5 Rd.6 Rd.7
完走ポイント 3 3 3 3 3 1
チームポイント(*) 3 11 6 4 13 1
累計ポイント 3 14 20 24 37 38

* チームポイントは「順位ポイント」+「完走ポイント」。