SUPER GTの2015年シーズンが終わった。激しいチャンピオン争いを繰り広げた500クラスでは、最終戦開始時点で上位2台に自力チャンピオンの可能性があり、6位までの4台にも上位の結果次第でチャンピオンの可能性があったのだ。
この状況でタイトルを獲得したのは、最終戦で手堅く2位でフィニッシュした1号車の松田次生とロニー・クインタレッリ組だった。予選はQ1止まりの12番手に沈んだが、決勝では絶妙の雨の降り具合(?)も味方し、追い上げて2位フィニッシュ。最大のライバルだった12号車が4位に終わったため逆転でチャンピオンの座を獲得した。
300クラスは、第7戦のオートポリスで早々と10号車のアンドレ・クートがチャンピオンを決め、ゲイナーがチームタイトル2連覇を決めていた。だが300クラスも、オートポリスを含めた残り2戦の結果次第で理論的には7チームがタイトルの可能性を持っていた。しかも10号車はオートポリスのQ1では14番手止まりで、Q2に進めなかったのだ。
ただ決勝では、ライバルの31号車がピットスタートになるなど運も味方したが、舞い込んだ幸運をしっかりつかみ取るだけの実力があったことは間違いない。このレースは2位入り、最終戦を待たずにチャンピオンを決めたのだった。
No. | ドライバー | ポイント | |
---|---|---|---|
1 | 1 | 松田次生 ロニー・クインタレッリ |
79 |
2 | 12 | 安田裕信 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ |
74 |
3 | 100 | 山本尚貴 伊沢拓也 |
60 |
No. | ドライバー | ポイント | |
---|---|---|---|
1 | 10 | アンドレ・クート | 94 |
2 | 10 | 千代勝正 | 74 |
3 | 31 | 嵯峨宏紀 中山雄一 |
69 |
No. | チーム | ポイント | |
---|---|---|---|
1 | 1 | NISMO | 100 |
2 | 12 | TEAM IMPUL | 96 |
3 | 100 | TEAM KUNIMITSU | 76 |
No. | チーム | ポイント | |
---|---|---|---|
1 | 10 | GAINER | 116 |
2 | 31 | apr | 93 |
3 | 3 | NDDP RACING | 75 |
開催日程/大会名 | No. | 車名 | ドライバー | |
---|---|---|---|---|
Rd.1 | 4月4・5日 岡山国際サーキット 300㎞ |
37 | KeePer TOM’S RC F | アンドレア・カルダレッリ 平川 亮 |
Rd.2 | 5月2・3日 富士スピードウェイ 500㎞ |
1 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田次生 ロニー・クインタレッリ |
Rd.3 | 6月20・21日 チャン・I.C(タイ) |
46 | S Road MOLA GT-R | 本山 哲 柳田真孝 |
Rd.4 | 8月8・9日 富士スピードウェイ 300㎞ |
24 | D’station ADVAN GT-R | 佐々木大樹 ミハエル・クルム |
Rd.5 | 8月29・30日 鈴鹿サーキット 1000㎞ |
36 | PETRONAS TOM’S RC F | 伊東大輔 ジェームス・ロシター |
Rd.6 | 9月19・20日 スポーツランドSUGO 300㎞ |
100 | RAYBRIG NSX CONCEPT GT | 山本尚貴 伊沢拓也 |
Rd.7 | 10月31・11月1日 オートポリス 300㎞ |
1 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田次生 ロニー・クインタレッリ |
Rd.8 | 11月14・15日 ツインリンクもてぎ 250㎞ |
37 | KeePer TOM’S RC F | アンドレア・カルダレッリ 平川 亮 |
開催日程/大会名 | No. | 車名 | ドライバー | |
---|---|---|---|---|
Rd.1 | 4月4・5日 岡山国際サーキット 300㎞ |
31 | TOYOTA PRIUS aprGT | 嵯峨宏紀 中山雄一 |
Rd.2 | 5月2・3日 富士スピードウェイ 500㎞ |
10 | GAINER TANAX GT-R | アンドレ・クート 千代勝正 富田竜一郎 |
Rd.3 | 6月20・21日 チャン・I.C(タイ) |
3 | B-MAX NDDP GT-R | 星野一樹 高星明誠 |
Rd.4 | 8月8・9日 富士スピードウェイ 300㎞ |
55 | ARTA CR-Z GT | 高木真一 小林崇志 |
Rd.5 | 8月29・30日 鈴鹿サーキット 1000㎞ |
10 | GAINER TANAX GT-R | アンドレ・クート 千代勝正 富田竜一郎 |
Rd.6 | 9月19・20日 スポーツランドSUGO 300㎞ |
25 | VivaC 86 MC | 土屋武士 松井孝允 |
Rd.7 | 10月31・11月1日 オートポリス 300㎞ |
3 | B-MAX NDDP GT-R | 星野一樹 高星明誠 |
Rd.8 | 11月14・15日 ツインリンクもてぎ 250㎞ |
31 | TOYOTA PRIUS aprGT | 嵯峨宏紀 中山雄一 |
今年からSUPER GTに参戦し1年戦った。終わって思うのは、やはりチームの総合力の差が出た1年間だったということ。確かに初めてのマシンでトラブルがたくさん出たことは間違いないけど、それ以上に戦う体制がちゃんとできていなかったなと思う。誰が悪いとかではなくて、上位を狙いに行くチームとして経験の差、資金の制約など色々な面、つまり総合的な力の差が出た結果ですね。
たとえばトラブルでも、25号車は同じマシンを使ってやはりトラブルは出ているんだよね。いつ、どうトラブルが出るかもあるけど、それでも優勝したし、毎回予選でもいい位置に付けてくる。そういうのを見るとチーム力の差が出たのだと思う。
経営者として色々やってきた経験から言うと、初めてやることはうまくいかないことも多い。レースも同じで、だから負け惜しみじゃなく、初年度はこんなものじゃないかと思う。でも来年も同じことをやってはいけないので、チームの立て直しが重要になってくる。ドライバーも中山選手以外はけっこう変わったし。だからマシンのセットアップも手を焼いたと思う。この辺も含めてキチンと体制作りをしなければならない。来年はコミュニケーションの部分で、僕ももう少しできることがあるなと思ってます。
(文責:編集部)