アップガレージが4輪だけじゃないことは知っているよね。アップガレージには「ライダース」というバイク乗りの強い味方となる専門店がある。そんな専門店に通うオーナー達も紹介しようというのがこのコーナーなのだ。
1980年の西ドイツケルンショーでGSX1100SZが発表され、1981年にヨーロッパ向け輸出が開始され大ヒット。日本国内には逆輸入された。その後、1994年に国内の二輪排気量上限撤廃を受け国内販売開始。しかしエンジン設計が古いことから排ガス規制への対応が難しく2000年のファイナルエディション(GSX1100SY)で終了した。波里さんのカタナは2000年式とのことなので、この最終モデルとみられる。
波里さんのカタナは、取材当日にライダース本店の店長が「間違いなく今日、一番!」と教えてくれたバイク。確かに使っているパーツは一級品だし仕上がりもきれい、しかもかなりの範囲をいじっているという願ってもないバイクなのでした。
オーナーの波里さんがバイク好きになったのは「もともと放浪癖があって、遠くに一人で行きたい願望が強いんです。子供のころは住んでいた平塚から自転車で野宿しながら下田あたりまで行ったり」していたという。で、「もっと遠くに行きたいとなるとバイクになった」のだ。
カタナは、小学生のころに「初めてかっこいいと思ったバイク」で、以来ずっと欲しいと思っていた願いがかなったのは2012年のこと。乗り始めて今年で4年目になる。しかし、カタナだけじゃ満足できないところがバイク好きの所以。他にカワサキのGPZ900R、ホンダVFR750(これは86年式の古いバイク)を持っており、取材の週末にはヤマハセローが納車されるという。「これで4大メーカーが揃った」と笑うが、欲しいバイクは、まだまだいっぱいあるらしい。「でも、体は一つだし、お金もそれほどはないから…」と自分に言い聞かせているのだとか。
カタナのカスタマイズは、写真でもある程度は読み取れると思うが、かなり念の入ったもの。ホイールは昔のスズキGSX-Rの流用、サイレンサーはワンオフ、マフラーは無名だけどチタン製。キャブはヨシムラのTMR、メーターはTNKなどなど。もちろんライダース店を活用していただいているが、「何しろ3台をそれぞれにいじっているので、どのバイクにどこで買ったパーツが付いているか…」本人もよくわからない(笑)。
波里さんがバイクと並んで大事にしている趣味がもう一つ。なんとクワガタ採取なのです。「毎年、夏になると福島県の某所に取りに行きます」。でも、最近はみんな知っていて、シーズンになると東京ナンバーがずらりと並ぶらしい。実はセローを買ったのもこのため。「他の人がいない山の中に入って狩りをしたいから」。で、クワガタのシーズン以外限定で、「いい場所なので、温泉や紅葉を目当てに仲間とツーリングに行くんですよ」。
家族がいるけど、毎週土曜日はバイクに乗る日と決めている。自転車からバイクに変わった若いころはなんて楽なんだと思ったけど、今はやっぱり疲れる(笑)。
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