バイクから軽自動車に進出し4輪メーカーを目指したホンダ。小型車への移行を狙った1300シリーズが失敗した後、1972年に発売して世界各国で成功を収め、ホンダの4輪メーカーとしての地位を確立した基幹車種。EG型はシビックの5代目にあたり、2度目の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。4輪ダブルウイッシュボーンを採用するなど、当時かなり贅沢なメカニズムを採用していた。
相当に珍しくもあり、「へそ曲がり(笑)」というか。今回ご登場の平田さんは、FFのシビックでD1地方戦に出場しているという強者。
なんでまたシビックでというと「もともとグリップで走っていたんですが、それなりに走れるようになったころ周りの仲間はドリフトに」。で、ある雨の日にドリフトに誘われて、雨だったから「FFでもケツが流れて、あっ、できるじゃん」と思ってしまったのです。七曲だったというが、それがきっかけでこの道に…。
そのころはEK4型のシビックだったが、「D1の地方選に出始めるといろいろ足らないところが見えてきて」。作り直そうとしたときに、たまたま買換えるという友人からこのシビックを買い取ったのが2年前。それからドリフトに特化して極端に作り替えて今の姿になった。「完全にドリフト用で、高速道路なんかも100km以上では走れないくらいのセッティング!」。
一時期はAE86とS14に乗ってFRの動きを勉強した平田さん。「FFはドリフトだと短所しかないように見えるけど、前輪が駆動輪だからリアを滑らせながらでもトルクをかけられるんですよ」。だから小さなコースで小回りを利かせるレースは勝負になるという。「でもスピードを出して突っ込んで一気に角度を付ける勝負だとかなわない」欠点も承知している。
「FFでドリフトを初めて、人はやっていないことなのでとことん極めてやろうかと。へそ曲がりなんです(笑)」と言いながらも「今は後悔してますけどね、最初からシルビアに乗っておけばよかった(笑)」だそうです。
ただFFでドリフトを極めようとするために、このシビックは徹底してチューニング。エンジンはインテグラ用1.8リッター、ラジエターはAE86から流用。ミッションは「前期型改後期仕様みたいな、ギア比を変えてるんです」と2級整備士の腕を発揮。
何しろドリフトをやるために転職までした目標まっしぐらの人なのです。
ドリフトを初めて2年くらいで「それだけ走れるんだから、もったいないからFRでちゃんとやれば」と言われてカチンときた。で、FFを極めようとしたのが後悔の始まり(笑)。
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