ドライブレコーダー進化中!最新トレンドと今買える中古品の相場、賢い選び方・買い方のポイント教えます

テレビであおり運転のニュースが流れるたびに販売が加速するドライブレコーダー。かつては事故対策が主流だったが、完全にあおり運転対策に用途が変わってきた。確かに付けていれば、万一の時に役に立ちますね。
というわけで、今回はドライブレコーダーの人気メーカーであるJVCケンウッドさんに伺い、いろいろ教えていただきました。

Photo

東村山店のドライブレコーダー売場。日本製の未使用品から、ルームミラーに組み込んだ省スペースタイプまで各種並ぶ。

ドライブレコーダー(以下、ドラレコ)の統計記録のある2015年には60万台だった販売台数が、2019年には約3倍の177万台に。もともと万一の時に、不利にならぬよう自分に落ち度のないことが証明できれば良い。こんな用途で装備されたドラレコですが、2017年の東名高速での事件で注目され、さらに2019年の常磐道のあおり事件でまたまた注目されることに。この時は、お店によっては店頭から品物がなくなるほどに売れたのです。

このように用途が広がってくると従来と同じでは役不足で、新たな機能が求められますが、その結果がリアカメラの追加です。フロントに加えリアも撮れればなお安心ですから。さらに側面も撮影できる360°タイプも登場しています。

Photo

取り付けに自信のない方はアップガレージにお任せを。

こんな中でどれを買えばよいのか?迷う方もいらっしゃるかと思いますが、目的と予算である程度絞られてきます。ただ、いずれにしろ今から購入するなら2カメラタイプを第一候補にした方が後悔はしないでしょう。価格はメーカーにもよりますが、日本メーカーの新品で2万円台から。メーカーを選ばなければ1万円程度の商品もありますが、安心して使いたいですよね。中古品だとアップガレージでは1万円台半ばからの価格で展示されています。

初めて買うので、まずはドラレコがどんなものか試したい、などという方は1万円以下の中古品も選択肢に。アップガレージ全体の在庫は11月末時点で約2000点ですが、そのうち85%程度は1万円以下でした。かなり選べる状況です。

中古ドライブレコーダーはいくら位から買えるのか?

価格別数量比較(アップガレージ調べ:2020年12月現在)

グラフ

総計1996個

グラフのムラサキ部分は4,999円以下の商品で、全体の46%。またオレンジの部分は5,000円~9,999円の商品の割合で全体の39%を占める。9,999円以下が主流です(アップガレージのHPからすべての商品を検索できます)。

ドラレコで重要なのは映る画角だけではありません。まず地デジやナビに影響が出ないかどうかの確認が重要。電子機器は色々なノイズを出すので互いに干渉してしまいますが、これを抑える対策をしてあればOK。また映像を記録するときに、信号機の色が写るように対策してあるかどうかも重要です。ドラレコと信号機の点滅サイクルが合ってしまうと、信号機が消えているように映っちゃうこともあるので要注意です。

ドラレコは記録用のSDカードを用いないと録画できません。SDのグレードというと「クラス10」とか、書き込み速度と思いますが違うのです。耐久性を表す「pSLC、MLC、TLC」というランクのことなのです。一般的な民生用のSDカードは容量を稼ぐためにTLC方式がほとんど。たとえばカメラ用などがそうですが、カメラでは1回のシャッターで1回書き込むだけで済みます。対してドラレコで使うと、運転中は1秒間に27、8コマは書き込むので、27、8倍酷使することになるのです。結果として寿命は27、8分の1になる計算です。

寿命を長くするために記録方式を変えたのがMLC、pSLC、この順に寿命は長くなりますが、高価にもなります。ただ注意すべきは、この記録方式を公表しているメーカーが少ないこと。最近はMLCカードで検索するとヒットするようにはなりましたが数は多くはありません。今回、取材に伺ったJVCケンウッドではpSLCの高耐久カードを純正として販売しているとのこと。純正の組み合わせだと録画エラーを低減し、カードの寿命の告知機能もあるので安心の度合いが違うかも。気にしておきたい知識ですね。

Photo

国産メーカーの未使用品だと1万円強。1カメラだとこの辺が相場に(横浜町田総本店)。

Photo

こちらも横浜町田総本店の展示、前方と室内を同時に録画可能な商品などいろいろ展示中。

Photo

ドラレコ装着のステッカー、これだけでも効果あり?

Photo

ドラレコ取付け工賃、横浜町田総本店の例です。


弊社は2014年に最後発で参入しましたが、JVCの映像技術とケンウッドの車載技術のシナジーで開発した製品が評価され大きくシェアを伸ばせました。いろいろ事件が起こるたびに注目され、同時に多機能化も進んでいます。今は前後にカメラのある2カメラタイプが主流でマーケット全体のシェアで60%程度はこのタイプです。さらに側面も記録できる360°タイプも徐々に増えており、これにリアカメラを足すと盲点がなくなるので、現在、じわじわと販売を伸ばしてきています。

録画ではフルHDは当たり前で、弊社の商品ではWQHDといってフルHDの1.8倍くらいの高精細な画像が撮れ、さらに夜間の撮影に強いF1.6レンズを装備したDRV-MR8500があります。これは業界最高画質、最高機能といっても良いでしょう。現在、弊社の人気No.1モデルはMR‐450です。前後の同時録画可能な2カメラタイプで、「リア・スモークガラス対応」「広視野角レンズ」など安心・安全なトレンド機能を搭載したバランスの良い商品です。また今年、価格ドットコムのドラレコ部門で1位になった商品は、もう生産終了ですが、来年には新たな商品を出しますのでご期待ください。

取材協力:株式会社JVCケンウッド オートモティブ分野 アフターマーケット事業部 国内営業統括部 国内営業部 営業企画グループ チーフ濱砂英史氏

Photo

JVCケンウッド一番人気のDRV-MR450。2カメラタイプで「リアスモークガラス対応」「広視野角レンズ」などの他、「SDカードメンテナンスフリー機能」を搭載し定期的なSDカードのフォーマット作業を不要にしたことも魅力。

Photo

水平360°全方位録画のDRV-C750。別売のリアカメラCMOS-DR750(小さな方)と組み合わせれば最強だ。

Photo

水平360°全方位録画のDRV-CW560。専用アプリをダウンロードすればWiFi接続してスマホで確認可能。