TEAM UP GARAGE with BANDOHの2シーズン目が始まった。昨シーズンはご存知のように不完全燃焼で終わってしまったが、今年は違います。マシンは、シーズンオフの間にアップデートが図られ、問題の多かったパーツ類も「再設計で強度や信頼性をアップした対策部品を投入しています」(エンジニア)と信頼性向上も図られた。昨シーズンの轍は踏まないのだ。
また落ち着かなかったドライバーに関しては、F4からステップアップした山田真之亮選手を迎えることとなった。ファーストドライバーは昨年同様中山友貴選手は変わらない。
この布陣で今年はシーズン前に岡山や富士のテストにも参加し、良いタイムも出て期待の持てる準備ができていたのだ。
そうして迎えた開幕戦岡山。雨で始まった昨年とは異なり、快晴のもと予選が始まった。Q1は、確実に突破するために中山選手が乗り、Q2に山田選手が乗るプランだ。練習走行時にはエンジンが不調でトップスピードが伸びない症状が出ていたのだが、Q1では収まった様子。中山選手は1’27.051を出し7番手につけ、トップとは0.491の差だった。「予選に関しては車体のセットアップはよかった。トラフィックの影響と自分が行きすぎちゃった面があったので7番手で終わったけど、もっと良いタイムは出せる」(中山選手)と心配はなさそうなコメント。
一方、山田選手は順位をアップしようと張り切ってコースインしたが、アタック中に勢い余って脱輪してしまった。ここでのタイムロスは結構影響があり、結果は12番手に後退。とはいえタイムは1’27.017であり、悪くはない数字。Q1に比べ状況がよくなるので短縮するのが普通だが「しっかり結果を出そう、力を見せようとしてやりすぎました。前半のセクターでは4,5番手だったから脱輪がなければその位置でスタートできた」(山田選手)と満足できるタイムではなかったのだ。
あとは追い上げるだけ、という状況で始まった決勝レース。スタートドライバーは中山選手だ。中盤の順位からのスタートで追い上げを期待したかったが、ここで再びエンジンの不調が出始め順位は上がらず。このため28周目にはピットインし、タイヤ交換、給油で山田選手に交替。この時点でバックモニターが映らず後方確認ができない状況になっていた。
リヤウインドゥなどないレーシングカーゆえバックモニターが映らないと真後ろが見えなくなってしまう。このため不慣れな山田選手は、500クラスのクルマに追い越されるときに左フェンダーが接触する事態が起こったのだ。それほどの大事とは思われなかったが、ストッパーの一部が破損したためボンネットやフェンダーが空気圧で膨れ上がり、やや不安定な状態になってしまった。そうでなくともエンジンの不調をかかえるので、初めてのマシンで視界を削られてしまった状況では順位をキープするのが精いっぱい。ということで開幕戦岡山は最終的に15位でゴールし終了した。
細かな不具合は多々発生したものの完走はできた開幕戦。ただ目指すところはそんなことではない。一足飛びに速さが手に入らないことは理解しているが、でも次こそは万全の準備で臨んで上位でのフィニッシュを期待したい!
残念でした。エンジンの調子が悪かったりといろいろあったので、そういう状況の中では頑張ってくれた。完走したしデータも取れたし、山田君の勉強にもなったのかなと。ただ、このコースは上位を狙える数少ないサーキットだからね、その意味でちょっと残念だ。事前のテストが良かっただけにね。
山田君は、我々も若手のステップアップのお手伝いをしようとの思いから迎えることに。D1の時もやってきたことだし。ただ、今日の走りはちょっと評価しにくいな。初戦だからということもあるけど、初戦でも結果を残す選手はいるからね。そういう世界だし。ポテンシャルはあるから若さに期待するけど、それが今日はマイナスに出ちゃった、プラスに出ればいいんだけどね。
(石田 誠・チーム代表談)
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