近畿地方では早くも木枯らし1号、関東地方でもそれらしき北風が吹き始めました。北海道では10月半ばに、すでに初雪のニュースがありました。
この季節になるとスタッドレスタイヤの買い時です。降雪地帯の方はすでに準備済みの方もいらっしゃるでしょう。関東・関西など数年に一度程度のエリアだと、買うか否か迷うところ。でも、降った時にクルマが使えないのも困ります。「転ばぬ先の杖」と言いますから準備するのが善ということで、お得な買い方をご紹介です。
タイヤは、スタッドレスであろうがなかろうが、必要な時に買えばいい。確かに正論ではありますが、お得に買いたいとか、好きに選びたいとなるとタイミングが大事です。その理由とは?
スタッドレスタイヤの展示を始めたシーズン初めは、とにかく在庫が多い。
だからサイズもブランドも選べる。
シーズン直前はピット作業の予約が取りやすい。
初雪でも降ろうものならお客様が殺到しますから、混む前がいいですよね。
夏~秋にタイヤメーカーが新商品を発表(コラム参照)すると、旧モデルが発生する。
旧モデルになると、その分価格も見直される。
中古タイヤの査定は年式がベースになるから、年が変わる前に売る。
年が変わるとその分、年式落ちになり査定も1ランク下がる。
地域によるが、本格的な商戦が始まる直前で、どこの店でも在庫が欲しい。
いちばんニーズがあるときだから、商品によってはプラスアルファの査定も。
当店ではスタッドレスタイヤの展示は9月半ばくらいから。そのころから今年のスタッドレスを探し始めるお客様が来店されるので。この辺りでは、雪は例年12月になってからですが、それ以前でも道路が凍ってしまうことがあるので、その対策でスタッドレスを履く方もいらっしゃいます。現在(10月初旬の取材時)で展示はまだ200セットくらい。一部しか並べていませんが、これからどんどん出していきます。在庫は夏タイヤの3倍くらいはありますが、ひと冬で回転してしまいます。
11月の後半になると購入の方が増え、スタッドレスは入荷より売れていく数が多くなります。またスタッフも忙しくなるので、相談しながらじっくり選びたい、というご希望の方は早いほうが良いですね。
人気がある価格のボリュームゾーンは2万円台まで。3万円台になると2,3年落ちの在庫が多くあります。インチアップされると、もう少し価格は上がりますが。日常の足グルマだから安く、という場合は1万円台でホイール付きのそこそこの商品があります。
それまでお使いのスタッドレスでも夏タイヤでも下取りは可能ですが、買取価格の相場は製造年で大枠が決まるので、年が変わる前のほうが良いですね。常連の方は、大体11月には買換えに来店されます。(アップガレージ山梨中央店 奈良広貴店長)
ブリヂストンタイヤの「ブリザック」は1988年にスタートしたブランドで、これまでに全世界累計で3億本を出荷したという人気商品だ。今シーズンの新モデル「ブリザックVRX3」の特徴は「断トツ」の氷上性能を実現したこと。独自技術の「発砲ゴム」を進化させ、新トレッドパターン技術を採用することで、氷上ブレーキ性能を20%向上(従来製品比)。また摩耗ライフは17%向上させたという。
一方、ヨコハマタイヤの「アイスガードセブン」は、「YOKOHAMAスタッドレスタイヤ」の第7世代の新商品になる。こちらも新コンパウンド「ウルトラ吸水ゴム」の開発、新採用の「吸水スーパーゲル」などで、「氷に効く=氷上性能」14%、「雪に効く=雪上性能」を3%向上(従来製品比)。また50%摩耗時にサイプが太くなる新形状の「クワトロピラミッド グロウンサイプ」の採用で、使用後期まで氷上性能をキープするという。