SUPER GT Report

好調だった予選では名取選手が全体2位
期待の決勝レースは予期せぬトラブルで12位に

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グリッド2番手からスタートしたTEAM UPGARAGEの18号車。順調にいけば表彰台だったのですが…。

SUPER GTシリーズの後半4戦の始まりは第5戦の菅生300kmレースになる。前回の鈴鹿では大きなアクシデントにみまわれてマシンは大破したが、幸いにもドライバーの名取選手は打撲程度で済み、マシンともども全く問題ない状態で菅生に挑む。

ここまでの4レースは、開幕戦岡山で11位、第2戦富士で9位、第3戦茂木で10位、第4戦鈴鹿はリタイヤという結果。獲得ポイントは3ポイント、サクセスウエイト(=SW、昨年までのウエイトハンデを改称)は9㎏で、ドライバーズランキング18位にいる。後半戦では上位に食い込みポイントを稼ぎたいところだが、果たして…。

11日(土)午前中の公式練習は曇りで気温は低めの20度半ば。路面温度も気温と同程度に低かった。ここでは小林選手から走り始め、比較的短いサイクルで名取選手と交互に走りながらタイヤなどのマッチングを確認してゆく。タイム的には上位グループと約1秒の差はあったが「コース上のトラフィックなどの影響でアタックできなかったため。それほど気にはしていない」(一瀬チーフエンジニア)と、上位グループと同レベルの走りができる手応えを感じていたのだ。

午後の予選Q1はBグループに入り、小林選手が走ることに。マシンのポテンシャルからQ1突破は確実視されていたが、タイヤが温まった4周目にアタックし1’18.330を出して5位で通過する。この時セクター3では、全体の最速タイムを記録した。

次のQ2は名取選手。タイヤを温めてチャンスを狙い、5周目に1’17.832でなんと2位!に割り込んだ。名取選手は「これで、鈴鹿があまり良くなかったけど払拭できた。マシンも体ももう影響はないです。本当は4周目にアタックしたかったけど、トラフィックに巻き込まれて」と語っており、狙い通りならもう少しタイムを削る余地があったのだ。

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予選Q1のスタートを待つ小林崇志選手。

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同じくQ2のスタート待ちの名取鉄平選手。

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練習走行で快調にラップを重ねる18号車。


決勝の日曜日は晴れ。気温は午前中から上昇し、レース開始の午後1時半には30度近くまで上がり、路面温度も45度まで上がった。昨日の予選時より15度も上昇した路面で、果たしてタイヤがどれほど持つか?

フォーメーションラップの後、決勝レースがスタート。今回は83周で競われることとなった。全体にスタートは混乱もなくスムーズに発進。TEAM UPGARAGEのスタートドライバーは小林選手で、18号車のNSX GT3は順調に周回、と思いきや徐々にトップの61号車との差が開いてゆく。この時、ドライバーが着るクールスーツにトラブルが起こり、冷えなくなってしまったのだ。発熱量の多いレーシングカーのコクピットは、60度を超えるというサウナのような状態に。神経を研ぎ澄ませて走るにはあまりに酷な状況だった。

連絡を受けたピットでは対策を練るが、いずれにせよレースは計画通りにはいかなくなってしまった。タイヤの限界を考えるとそうは引っ張れないが、後半スティントが長くなりすぎると、後半のドライバーの負担が増す。このジレンマの中で、徐々にポジションが下がり始め、レース全体の1/3を超えた30周頃にピットイン。ドライバーは名取選手に交代し、給油、タイヤ交換などルーチン作業に、クールスーツ用の冷却ボックスを交換。この作業だけで25秒ほどかかり、レースに復帰した時には24位に。大きくポジションを下げた。

ここからの追い上げを期待したかったが、またしてもクールスーツが冷えなくなり我慢のドライブ。それでも名取選手の追い上げと、上位のマシンのピットインなどで最終的には12位まで回復。フロントローから表彰台を期待したレースだったが、予想外のトラブルで大魚を逃した菅生だった。ただ、救いはマシンの調子が上がってきていること。次のオートポリスは、鈴鹿や菅生に次いでNSXの相性が良いとされるコースなので、流れを変えるレースを期待したい。

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レースは中盤に、ドライバー交代した名取選手がゴールに向け激走!

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菅生のグリッドガールは宮野真菜ちゃんです。

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ファンの皆さんとコンタクトはできませんが、サーキットには来ています。左から五十嵐希ちゃん、アップちゃん、宮野真菜ちゃん。