トヨタチェイサーは、1977年に初代がデビューしたトヨタのミドルクラスのセダンで、マークII・クレスタと姉妹車種になる。野田さんのクルマは1998年式ということで、6代目(1996年デビュー)モデルになり、1JZ‐GTEエンジンもシングルターボの後期型になる。俗にいうマークII3姉妹の中では最もスポーティな位置づけで、ツアラーVの5MTだけで全体の3割弱を占めるほどの人気だった。今でもこのグレードは人気があり、程度の良い中古車は驚くほど高い価格で並んでいる。
お孫さんと一緒に登場したいとのご希望で、お孫さんの到着を待って撮影開始になった野田さんとチェイサー。グレードは限定車のTRDスポーツです。外観はほとんどいじっていないとのことですが、中身がすごいのです。特筆すべきはミッションで、ATからMTに載せ替えて、デフも交換。その他、いろいろ手が入っているのでじっくり伺いました。
野田さんも、もともとクルマ好き。「学校卒業してすぐに免許を取って、R30の鉄仮面に乗って友人とつるんで走り回っていた」のです。しかし、その後は結婚、子育ての時代になりエルグランドが愛車に。「子育てが終わって、最近ようやく余裕が出てきたので、もう一度スポーツカーに乗りたいと思って」クルマ探しを始めました。このクルマは「高校の同級生でバイク仲間だった上野高広君(D1GPドライバーの、あの上野さん)の紹介で、神奈川県のクルマ屋さんで見つけたんです」。
R30に乗って、エルグランドとずっと日産車を乗り継いできた野田さん、本来はS14,15あたりのシルビアが欲しかったのですが、程度の良い車が見つからず初のトヨタ車購入に。メカ部分は結構変えますが外観は「僕はなるべくオリジナルの形を生かして乗りたいから、外観をいじってあるのは対象外。これは1998年式で、本当にノーマルで程度が良かった。しかもTRDスポーツ」なので、購入決定!2019年のことでした。
買ってからはひたすらいじってます。まずは先に書いたようにMTに交換。「やはりクルマはFRのMTに限る」というのが野田さんの哲学なのです。それからホイールを替え、ラジエター交換、エアクリーナー交換、電動ファン交換、デフも交換、さらには前後のスタビライザーやブレーキなどなど枚挙にいとまがないくらい。基本的に「パーツの交換取付などは自分で行い、外注したのはミッションの交換とデフの取り付けだけ」とのこと。で、そのパーツは「ミッションとデフ以外はすべてアップガレージで購入してます。この山梨中央店のスタッフも走り好きなので話が合うから、たまに一緒に走行会に行ったり」というくらい御贔屓にしていただいてます。
ちなみに車体が約100万円に対して、「パーツや工賃でその2.5倍くらいはいったかも」というから豪快です。「これでジムカーナとかドリフトとかやりに行くけど、クルマが大事なので昔みたいに峠は走らない(笑)」。そうですよね、安全なコースで楽しんでください。
娘もクルマ好きになってくれたので、孫の莉子ちゃんにも好きになって欲しいと思っている。最近はハンドルをいじったりするからね(笑)、と「じぃじ」の顔がのぞく。
山梨県中央市山之神3329-1
055-278-5678