MOTOR SPORTS 1 2023年 SUPER GT

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奇跡的ともいえる大逆転の優勝を果たした小林・小出選手のコンビ。表彰台の中央でトロフィーを掲げます。

TEAM UPGARAGEのNSXは18番スタートから大逆転の開幕戦勝利!
小林選手はSUPER GT参戦100戦目を優勝で飾り!
小出選手はなんとSUPER GTデビューWIN!

2023年のSUPER GTシリーズが開幕しました。開幕戦は例年通り岡山国際サーキットでの300㎞レース。TEAM UPGARAGEは今年もNSX GT3で参戦しますが、ドライバーは小林崇志選手に加えルーキー小出峻選手が新加入です。

4月15日(土)午後の予選Q1はAグループに入り、ここは小林選手が担当し手堅くQ2進出を狙います。午前中の公式練習ではトラブルもなく終わっているので、順当にいけばQ1進出は難しくありません。この日は雨で気温、路面温度とも低く、タイヤの温度が上がりにくいことを考慮して、各セッションは5分間延長されて15分間で行われることに。

いよいよ予選開始。各マシンがコースに入りタイヤに熱を入れます。雨は強めに降っており、コース上にはしっかり水が出ています。18号車もコースへ。小林選手が慎重にタイヤを温めます。4周目には先にコースに出たマシンからアタックが始まり、入れ替わりはありましたが1‘43.675がトップタイムに。

18号車もアタックを開始しましたが、なんと、最終コーナーを立ち上がりフィニッシュラインまで数百メートルの地点で赤旗中断の合図!ここで予選の走行が打ち切られてしまいました。前周の時点では9位でしたから、Q2進出にはポジションを一つアップさせなければなりませんが不可能に。中断時のアタックラップの各セクターのタイムを合計すると、フィニッシュすれば3位前後には入れたタイムでした。この日は18号車には流れがなかったのか、無念の9位、Q1止まりで予選は終了しました。

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雨の予選では予想外の赤旗中断でタイムアタックを完了できずAグループ9位に。スタートグリッドは18番になった。

決勝の日曜日は朝から快晴。しかし天気予報では午後、それも決勝レースのころに雷雨の予測が。18号車にとっては少し荒れた展開がチャンスは増えそうで、天気予報もおりこんで、逆転のシナリオを作って挑戦です。この岡山のレースは小林崇志選手にとって、ちょうどSUPER GT参戦100戦目の節目となるレース。また今年からコンビを組む小出峻選手は、SUPER GTデビューの記念すべきレースです。18番手からのスタートと、相当にハードルは高いのですが、全員で勝利をもぎ取りに行きます。

決勝は13時半スタート。ウォームアップランの後、大きな混乱もなくレースが始まりました。18号車は小出選手がスタートドライバーに。昨日、予選を走れなかった分を決勝にぶつける勢いです。スタートからしばらくは波乱もなく周回を重ねましたが、早くも7周目に雨が降り始めて先行きが不透明に。15周目になると雨脚は強まり、タイヤ交換が始まります。18号車もピットインして早めのタイヤ交換を終わらせました。このタイミングが絶妙でした。この後、各車一斉にピットに殺到し、さらに直後には1コーナーでコースアウトしたマシンが出て、黄旗、すぐにFCYが宣言されました。

この後はピットインとFCY、さらには赤旗中断などで順位が入り乱れる状態が続きました。小出選手は20周目ころには10位に浮上。この後も順位を上げてゆき30周半ば時点では4位までアップ!

レースは、さらにコースアウトやタイヤの脱落などのトラブルで再度のFCY、SC投入など波乱が続きましたが、18号車は巻き込まれることなく着々と順位を上げていきます。また途中、雨が上がった時期もあり、コースが乾き始めた時点でタイヤを交換しドライバーは小林選手に交代します。ピットインのために一時的に順位を下げましたが、40周手前の段階では5位に付けました。この時、上位のうち3台はウエットタイヤで、ドライを履くのはすぐ前を行く1台だけ。風が吹いてきたのです。40周半ばからはついにトップに浮上し、この後雨のため3回目のピットインをしますが、さらなるFCYやSC投入があってもトップを維持。レース時間の残り30分時点でまた雨脚が強まったため、3度目の赤旗中断などがあり、この状態でレース時間のタイムリミットを迎えて終了。18号車は59周を戦って優勝しました。

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これから決勝前のウォームアップランが始まるところ。

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レース途中、なんどかFCYのため整列走行があった。

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SC先導でトラブル処理の完了を待つ。岡山では合計3回の赤旗が出る荒れたレースに。

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優勝記者会見で質疑応答に応える小林選手。記念すべき100戦目を自らの優勝で飾った。

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こちらも優勝記者会見で答える小出選手。SUPER GTにステップアップしたデビュー戦で優勝!

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優勝チームならでは、「P1」(ポジション1=トップを表す)のプレーとともに記念撮影。

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グリッドウォークの時間には、記念ポスターを中心にファンに応えます。

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小林選手のSUPER GT100戦目を記念してケーキでお祝い、でお約束の顔面ケーキです。

【小林嵩志選手】

昨日の予選ではコントロールラインまでわずかというところで赤旗が出てQ1を突破できず、18番手スタートになってしまいました。普通ならそこからの優勝はなかなか厳しいと思っていたんですけど、今日もまた雨が絡んでくるかなというところで、チームと再三ミーティングを行なって戦略をしっかりまとめ上げました。

小出(峻)選手がスタートしてから少しずつポジションを上げていって、雨がパラついてきた時にいいタイミングでチームがタイヤ交換の判断をしてくれ、その後路面が乾き出した時にもいいタイミングでスリックに変えて僕に交代できました。ヨコハマタイヤさんも今回すごくいいタイヤを用意してくれたので、そのおかげもあって、アウトラップもすごくいいペースで走ることができてトップに立つことができました。

その後、また雨が降ってきて、SCから赤旗といろいろあったので、最後の赤旗が出て、レース終了というアナウンスを聞くまでは、僕は正直、勝てるとは思っていなかったですし、生きた心地がしないというか、すごくしんどいレースでした。個人的には今回が100戦目のレースで、そこで勝てたのも神様がご褒美をくれたのかなと思っていますし、この勝利を石田監督に捧げたいなと思います。

【小出峻選手】

今回、優勝できると思っていなかったというのが正直なところです。今回の勝利はチーム全体が最後まで諦めなかったので(獲得できた)。

昨日の予選では運悪く赤旗が出てQ1敗退という結果になったんですけど、チームは少しも諦めていなくて、決勝レースのストラテジーも本当に完璧でしたし、僕らのドライビングもある程度のところにはいけたかなというふうに思っています。

(デビュー)第1戦目を優勝で終えられたのは本当に幸先のいいスタートだと思っています。今年、GT300に初めて上がってきたんですけれども、なんとなく自分としては「今年イケるんじゃないか」と。根拠はないですけど(笑)、そう思っているところがあるので、過信だけにとどまらず、それを実現できるようにしっかりと努力して、昨年FIA-F4でチャンピオンを獲っているので、2年連続のチャンピオンを別カテゴリーで獲りたいなと思っています。


15番手スタートから表彰台を狙った決勝レース
サクセスウエイト60㎏の影響とセットアップの課題か
46周を終わってリタイヤに

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雲一つない快晴のもと富士山をバックにタイムアタックする18号車。初体験の60㎏のウエイトを積んでいます。

UPER GT第2戦の富士450㎞レースは、例年通りG.W.真っ最中の5月3・4日に開催。TEAM UPGARAGEのNSX GT3は、開幕戦岡山で優勝し20ポイントを獲得しているため、今回の富士ではサクセスウエイトを60㎏搭載してのレースになります。果たして60㎏の影響がどれほどのものか…。晴天の富士スピードウェイには、入場制限がなくなったため多くのファンが詰めかけ、前日から車中泊で並ぶ方も。

午後の予選開始時には気温19度、路面温度36度まで上昇。Q1は小出選手がルーキーとして初登場です。予選開始と同時にコースに出て、各車ゆっくり3周を回ったところで、残り時間が4分強。ここからアタックが始まり、1‘36.744が出たと思ったら、次にいきなり1’35.987と1‘35秒台のタイムが出ました。18号車は5周目に1‘36.642で6番手のタイムを出しましたが、最終的には8番手でQ2進出を果たしました。

Q2は小林選手が担当。A,B2グループから抜け出た合計16台でPPを争います。4周目からアタックが始まり、18号車が1‘36.459を出すとすぐに1‘35.576が出て、これ以降は続けて1‘35秒台が出た結果、18号車は残念ながら16番手で予選終了となりました。ウエイトを積んだバランスのとり方などに詰める余地があったとのこと。明日はこの位置から逆転を狙って走ります。

翌日の決勝レースはきれいに晴れた青空の下、午後13時30分に開始されました。スタートに先立ち静岡県警の白バイとパトカーに先導されパレードランを行い、のちフォーメーションラップを行ってスタート。TEAM UPGARAGEのNSX GT3は、予選で16番手だったが決勝は繰り上がって15番手スタートに。岡山に続き小出選手がスタートドライバーになりました。

300クラスではスタート直後の1コーナーで接触事故が起こったことなどあり、18号車は12番手で戻ってきます。その後は各車のポジション争いがありましたが、順位は変わらず。動きがあったのは3周目から。早くもピットインするチームが出ました。今回は450㎞、100周のレースになり、2回の給油ストップが義務付けられています。10周目終了後にはさらにピットインするチームが増え、18号車は9位まで浮上しました。

オーバーテイクのスキを伺いながら周回を重ねていき、18号車は27周目ころには8位に。上位陣はそろそろピットインかというタイミングで突如18号車の左リヤタイヤがバーストしてしまいます。練習走行の時にも起こっており、原因は内圧不足と推測され対策は取られていたのですが…。

これでピットまで戻るのに手間取り大きくタイムロスしました。一気に順位が下がり勝負権がどこかに…。「内圧不足の対策を取っても起こったので、原因は他にあるということになります。おそらく、タイヤに負荷をかけすぎた、負荷かかかるセットアップだった、かも」(上城チーフエンジニア)とのことで、次戦までに原因究明と対策を取ることに。

このピットインでタイヤ交換、給油などを行いドライバーは小林選手に交代。コースに戻りますが、またすぐにピットへ。再びタイヤ交換をしてコースに戻りますが再度ピットイン。ついにガレージに収納してリタイヤとなりました。この時はステアリングが取られる挙動が出たとのこと。レース続行は不可能との判断になった次第。開幕戦に引き続きで大逆転を狙いましたが、富士は残念ながら46周で終了。このためノーポイントで終わってしまい、ドライバーランキングは3位に。しかしポイント差は少ないのでこれからが勝負です。しっかり対策を取り第3戦の鈴鹿に向かいます。

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練習走行で左リヤタイヤがバースト。対策はしたが決勝レースでも同じ症状が出てしまった。

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決勝レース直前に最後のチェックをするピット。

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開幕戦岡山で優勝して20ポイントを獲得、1ポイント3㎏のウエイト換算で合計60㎏を積む。

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決勝レースの前半は比較的順調に周回を重ねられたのだが…。

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富士では石田監督の誕生日のお祝いがあった。監督といえども顔面ケーキの洗礼は不可避のチーム!

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今年のHONEYSの二人。右は阿比留あんなちゃん、左は前田星奈ちゃんです。応援よろしくです。

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